春から新生活をする学生のなかには、地元を離れて学生生活をスタートする人もでてくるでしょう。

初めての地で一人暮らしをするとなると、期待と同時に不安を感じているかもしれません。それは実家を離れる本人もそうですが、送り出す親御さんも同じ気持ちなのではないでしょうか。

いままで住んだことがない場所で生活するうえで最も大切になるのが「住居」です。
ここでベストな住居を選べると生活の送りやすさだったり、仕送りが左右されるので色々と調べておきたいもの。

そこでここでは、学生が一人暮らしを始める時の不安やトラブルを最小限にするために、学生の住居探しについてのポイントを解説していきます。

いい不動産業者の見つけ方

春先になると引越しをされているご家族、個人をよく見るようになります。
進学や就職で新しい生活をされる方にとって、よい物件を見つけることはとても大切なことですし、よい物件を見つけるためには、やはりよい不動産業者を選ぶ必要があります。

不動産業者と聞くと、皆さんの中にはあまりいいイメージを持っていない方も多いでしょう。確かに不動産業者のイメージはダークなものが多いです。でも本当に物件を探している方の要望をよく聞き、親身になって探してくれる不動産業者も少なくありません。では、一緒にいい物件を探してくれる、紹介してくれる不動産業者とはどのような特徴があるのか、見極めのために知っておくべきことを理解しておきましょう。

「物件数NO1」にだまされない

不動産業者のホームページなどを見ると、物件数NO1と大きく書かれているのを見かけます。実は、不動産業者の中に物件数NO1なんて業者は存在しないはずです。

不動産を紹介するに当たり、不動産の物件情報はレインズというところで共有されています。このレインズはどの不動産業者も紹介可能です。たとえレインズに登録されている物件が、ほかの不動産業者の物件であっても紹介することができるのです。ということは、レインズで紹介できる物件はすべての不動産業者が紹介できるということになるので、大げさな話、どの不動産業者も物件数NO1と癒えてしまうのです。

仲介手数料無料物件は信用しない

不動産業者のホームページを見ていると、仲介手数料無料とか半額の物件と書かれている物件があります。仲介手数料なども賃貸を探している人にとってはできれば払いたくない費用なので、こうした物件に飛びつく人もいます。

でもこれは安易に利用しない方がいいのです。

仲介手数料無料などの物件は、こうした手数料を大家さんが出す広告料などで補っている事が多く、またその多くの物件が巷で人気のない物件が多いのです。仲介手数料を値引きもしくは無料としている物件も、賃貸する人からもらわないだけで、実際には大家さんから広告料として受け取っているのですから、現実無料ではなく、その分、大きく宣伝しあまり人気のない物件でも契約してしまおうと考えています。

こうした物件が多い不動産業者は利用しない方が安心、少なくともこうした物件は手を出さない方がいいです。

契約を急がせる不動産業者は避ける

これはいい物件で見に行きたいという人がかなり多く、決めるなら即決くらいがいいですよなんておススメしてくる不動産業者もいます。そういわれるとプロがいっているんだし、はやく契約してしまった方がいいのかなと契約してしまう方もいます。

でもこの場合、ノルマ設定が非常に高く、多くの物件契約をしないと自分の成績にかかわるため、はやく契約をしようとしていることが多いです。また広告料をもらっているあまり良くない物件を早めにさばいてしまおうと考えている場合もあります。

この物件おススメと大きく広告されていて、リーズナブルなど宣伝文句がいっぱい書かれている物件こそ、売れない物件という可能性もあります。急ぎ契約しようとする不動産業者、手数料無料が多い不動産業者、広告があまりにもきらびやかすぎる物件が多い不動産業者は信頼できないと考えておいていいでしょう。

希望条件にあったいい物件を探そうと思う不動産業者はお客さんを見もせず、誰にとって最高の物件なのかわからない状態で広告しません。いい不動産業者を探すヒントとして、支店ごとのサイトをチェックする方法があります。地元に根差した不動産屋はサイトを持っていないケースが多いですが、大手や系列店はほとんどの場合個別にサイトがあります。そのサイトでお客さんの声や、スタッフの情報を紹介していることがあります。特にスタッフブログは、スタッフの人となりを確認できる貴重な情報です。一度確認してみることをおすすめします。

お客さんの顔を見て、希望を聞いて物件を見つける不動産業者を選びましょう。

物件の見学時に気をつけるべきポイント

これから新しい生活を始まる学生は、まず自分の暮らしの中で必要な条件をしっかりと決めておくことが必要になります。
暮らしていく上で絶対に譲れない条件とともに、譲歩してもいいことも考えておくことがポイントになります。それらを箇条書きでメモをし見学に行くことをお勧めします。

「不動産会社のホームページには写真もあるし、間取りも詳しく書かれている。設備も全部わかるようになっている、だから見学など行かなくてもいいんじゃない?」と思う方もいますが写真と実際ではかなり異なることもあります。実際に物件を見に行ってみたら、写真よりも古い印象だったり、部屋の中もそれほど綺麗じゃなかったということもあります。また、写真だけでは伝わらないこともあります。昼間は静かでも夜になると若い人たちが集まる居酒屋やコンビニが多いため、騒がしかったなんてこともありますので必ず自分の目でしっかり確かめることが必要です。

室内チェック

これからの学生生活をずっと暮らすことになる部屋です。じっくりとチェックしていきましょう。

部屋の広さ、天井の高さなど間取り図や写真とはイメージがずれることもあります。もしも間取りなどが異なるようなら、不動産業者に話をして「この物件の間取り図をください」と資料を求めてください。

冷蔵庫や家電を置く位置などもあらかじめ間取りを見て決めておき、メジャーで実際に計って、本当にそこに収まるかどうかも確認します。使勝手などを見ることも必要ですが、案外見落としがちなのがコンセントの位置や数です。

部屋にコンセントの受け口が一カ所しかないというようでは、生活に不便です。防災の意味もあり、タコ足配線は避けたいのでコンセントが足りているかはチェックしましょう。

キッチンはシンクの高さが自分にあっているかどうか、設備に壊れているものがないかなども細かくチェックしてください。仲には自炊をしないという方もいるかもしれませんし、後ほど紹介する学生マンションによっては食事つきの場合もあります。

その場合はキッチンは譲歩してもいい条件になるでしょう。

周辺・共有部のチェック

1階の部屋で外から覗けるような環境は避けた方がよいでしょう。また窓を開けられないくらい隣の建物と隣接している部屋での生活はかなり厳しいものなので窓の外の環境を確認しましょう。例えばゴミ置き場が窓のすぐ横にあり窓を開けると嫌な臭いが入ってといった話も聞くので、物件を見に行ったらまず窓を開けて、周辺を見回してください。

つづいて、廊下の照明の球などがいくつかきれているような物件は管理が行き届いていない物件の証拠です。さらにゴミ置き場が散らかっていないかどうかも確認します。

学生にとっても親御さんにとってもセキュリティー設備はとても重要なポイント。マンションはエレベーターに乗ってみて監視カメラの位置、またその動作におかしいところがないかを確認してください。防犯カメラの位置については、ロビー、廊下、非常階段、またできれば部屋の入り口付近を見渡せるところについているかどうかも確認します。オートロックの有無も大事なポイントでしょう。

このほか、時間帯を変えて周辺を歩いてみてください。昼間は賑やかでも夜になると照明も少なく防犯上問題のある物件ということもあります。

*こちらの記事もご参考に▶「隣室からの音がとてもうるさくて寝られない場合の対処法

学生マンションで失敗しない方法

学生寮という選択肢もありますがここでは学生マンションについて見ていきましょう。

先ずは学生マンションの一例として下記の動画をご覧ください。

出典:富山大学学生マンション

学生マンションとは学生に特化したメリットがある物件で毎年人気のため争奪戦になることもあります。だからといって焦って契約して後悔しないよう契約前に知っておきたい学生マンションの選び方について紹介していきます。

生活行動範囲の距離感を考える

学生が生活するうえで特に足を運ぶは「通うことになる大学のキャンパス」、「アルバイト先」、「日用品の買い物をする店舗」などではないでしょうか。この3つが学校と住居の間にあると、下校しながら買い物だったり、登校前にご飯を食べたりと無駄な交通費を抑えられます。

距離感で1つ注意しておきたい点としては、「学校からの距離」です。近すぎると友人のたまり場になり荷物を置かれたり、
近すぎるが故に登校するのが面倒くさくなり出席日数が足りなくなったりしてしまうことも…。実際にそう過ごしてきてしまった先輩たちもいるので、ぜひ注意しておきたいところです。

無理なく払える家賃のところに住む

1人暮らしをすると言っても、スタート当初は親御さんに援助してもらう人がほとんどでしょう。しかし必要な仕送りが増えることも考えると家賃はできるだけ安く抑えるのがベストです。

最初の一人暮らしはどうしても「オシャレさ」を求めてしまいがちですが、結局学校がはじまると「家=寝る場所」という感じになってしまうものです。そこまで「オシャレ」や「きれいさ」を重視しなくてもいいかもしれません。学生マンションは家賃が高いイメージがありますが、なかには家具や家電が備え付けてある学生マンションもあるため、買いそろえる必要が無く結果リーズナブルだったりすることがあります。

設備・サービスを確認する

さきほど少し触れましたが、学生マンションのなかには家具家電がついていたりWi-Fiが無料で使えたりと
設備・サービスが充実しているところもあります。

基本的には説明してくれると思いますが、と自分の目でしっかりと確認するのが◎。
例えば、お風呂とトイレが別々になっているか、オートロックかなどです。

部屋のなかはもちろんですが、万が一のときに備えて
防犯カメラはあるのか、管理人が常駐しているかなど学生マンション全体の設備もチェックしておくと
いざとなったときに対応ができるでしょう。